パンとごはん、どちらがダイエットによいか―グリセミック指数のはなし

ダイエット中の食事を考えるうえでカロリー計算が重要なのは言うまでもないですが、カロリーが同じでも体に与える影響が同じとは限りません。パンとごはん、より太らないのはどちらかを考える場合、カロリーの他にグリセミック指数(GI値)について知っておくのが大事です。

グリセミック指数とは、「炭水化物を摂取した直後の一定時間(2~3時間)内に血糖値がどれくらい上昇するか」をブドウ糖を基準(100)にして表したものです。多くの食品についてグリセミック指数を調べて表にしたものが、いくつも公開されています。

グリセミック指数と満腹感の関係は、実際の実験で確かめられています。それによると、グリセミック指数の高い食事は、低い食事とくらべて空腹になるのが速く、間食の量が増えたそうです。

で、じゃあパンとごはんのグリセミック指数は?ですが、ネットで調べると、たくさんのグリセミック指数表がみつかりますが、数値がまちまちで少々参考にしづらいです。これにはいくつか理由が考えられますが、グリセミック指数が食品の形状などによっても変化し(細かく砕いたほうが消化されやすく数値が上昇するなど)、また製品ごとにも差があるからでしょう。

人はなぜ太るのか―肥満を科学する (岩波新書)

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そこで、より信頼性の高いものをということで、こちらの本に載っているものを参照しました。これによると、炊いたごはんが50~59、食パンが70~79と、かなりの差があります。ごはんのほうがパンよりも腹持ちがよいことが、数値からも確認できるわけです。この表は大規模な調査をもとに作成された、かなり信頼できるもののようです。

 

というわけで、改めて結論を述べると、パンよりごはん!です。

 

上で紹介した本には、グリセミック指数に関する実験についてもいくつか紹介されているので、もうすこし詳しく知りたい方は是非読んでみてください。